陰謀分析_ワク03

» 免疫システムを担う細胞の種類セレンクリニック(がん免疫療法セレンメソッド外来) (serenclinic.jp)

 

【リンパ球(T・B・NK細胞)】

★ T細胞

ウイルスなどに感染した細胞を見つけて排除します。T細胞は、ヘルパーT細胞、キラーT細胞、制御性T細胞の3種類があり、それぞれ司令塔、殺し屋、クローザーの役割があります。

 

① キラーT細胞は樹状細胞から抗原情報を受け取り、ウィルスが感染した細胞やがん細胞にとりつき、排除する、といういわゆる「殺し屋」の働きを持っています。

 

②  ヘルパーT細胞は、樹状細胞やマクロファージから異物の情報(抗原)を受け取り、サイトカインなどの免疫活性化物質などを産生します。

 

③ 制御性T細胞は、キラーT細胞が正常細胞へ攻撃をしないよう、キラーT細胞の働きを抑制したり、免疫反応を終了に導く、野球でいう「クローザー」の役割を担っています。

 

④ αβT細胞(アルファベータT細胞)は、αβT細胞療法に利用される、α鎖とβ鎖からなるT細胞受容体を有するT細胞の総称です。抗CD3抗体とIL-2を使用して選択的に増殖させることが可能です。αβT細胞療法は、一般に活性化自己リンパ球療法(LAK療法)とよばれている免疫細胞療法の一種です。

 

⑤ γδT細胞(ガンマデルタT細胞)は、α鎖、β鎖と呼ばれる2つの糖タンパク質から構成されるT細胞受容体を持つT細胞の総称です。γδT細胞は、αβT細胞と比べると少数ですが、この末梢血中に存在するγδT細胞には、がん細胞を認識して攻撃する能力があることが明らかになっています。

 

⑥ ナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)は、T細胞とナチュラルキラー細胞(NK細胞)の両方の特徴を持つT細胞の亜種です。NKT細胞は末梢血中T細胞のわずか0.1%程度しか存在しません。活性化されたNKT細胞は、サイトカイン(IFN-γなど)を産生したり、Fasリガンドやパーフォリン・グランザイムによるがん細胞への障害活性を示します。

 

★ B細胞

B細胞は骨髄に存在して、抗体を産生する免疫細胞です。血液の元となる細胞(造血幹細胞)から作られ、樹状細胞の指令を受けると、外敵や異物を攻撃する「抗体」を作り、異物の排除を手助けします。また、B細胞は、細胞ごとに作る抗体の種類が決まっています。あるB細胞が作り出す抗体に適合した外敵が出現した場合にのみ、そのB細胞は活性化して、抗体を産生します。

 

★ NK(ナチュラルキラー)細胞

いつもからだの中をパトロールしています。ウイルスに感染した細胞などを発見すると単独で攻撃をしかけます。T細胞とは異なり、他からの指示を必要とせず、一人で外敵や異物を攻撃できるため、生まれつき(natural)の殺し屋(killer)という名前が付けられています。

 

モノクローナル抗体(Monoclonal antibody)とは

単一の抗体を産生する細胞と分裂と成長をし続ける細胞を融合させ、実験室内で単一な抗体を産生し続ける細胞をつくり、この細胞によって産生される均一な性質をもつ抗体をいいます。このような細胞系は特定のたん白の特定の領域(エピトープ)に結合する抗体を産生します。

 

open conformation

(可動領域をもつタンパク質などの分子がリガンド結合部位を露出している状態) オープン構造, 開構造

 

closed conformation

(可動領域をもつタンパク質などの分子がリガンド結合部位を隠している状態) 閉構造